學校

「少女界」第一巻 第六號 明治35(1902)年9月11日發行
本資料は、石井由美子さんにご提供いただきました。

岩代須賀川町東四丁目四番地 服部貞子(十五)
あゝ學校、此處には慈み深き師の君あり。如何なる秘密も包まざる親友も居り。しかのみならず終日師の君の厚き御ヘへにu々己が智を廣め、へだてなき友と善惡を言ひ合ひて己が品行の惡しきを去り、彌々善に進ましむるも此處なり。遊歩時間には上下別なく互に憂きを忘れて面白く遊ぶも此處なり。されば有難くも父母の恵みにてかゝる樂しき所に身をゆだね得るものはu々ふるつて徳をみがき業を勵みて國家の爲につくさずして可ならんや。

(入力者注)漢字の繰り返し記号は、原文のもの(下図)とは異なります。


水野仙子作品リストへ戻る。