はがき(須賀川より)


 九月廿日 彼岸の入に
けろりと晴れて居る。憎らしいおてんきだとのこ
ゑが高い。
光ちやんの家へおすもじでよばれる。
庭の秋海棠の花の赤い茎は長くうなだれて
竿に通して干した魚籠がゆら/\するほど風が
時々さら/\と渡る。羽織をぬげば少し肌寒い。
終日葡萄を喰べて口をこはす。
歸京の日も近づいた。


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