封書(川浪ていより前田晁宛書簡)

【封筒表】市内京橋 読売新聞社 婦人欄 前田 晁様 御直披
【封筒裏】府下千駄ヶ谷八百四十五 川浪 てい


 生憎御忙しい時に病気などしまして御役にたゝぬとはいひながら長らくやすみましてまことにすみません。医者がもう二三日休んだら出るだけならもう出てもよいと申しますから安心しました。あまり長く欠勤しなければならぬやうだったら一度止して了った方がいゝだらうと思って居ました。決して自分の好きな仕事ではないけれど責任上気になるとみえてよく新聞記事や訪問してるところなぞを夢にみます。
 それからまことに申兼ねますが私のところにはまだ一日も読売新聞が配達されないのです。どうか一日もはやく配達されますやうに大島さんにおっしゃって下さいませんか、恐れ入りますが。府下千駄ヶ谷八四五へ。
 婦人面の皆様によろしくお願ひ致します。お家の奥様にも何卒よろしく。
 十一月四日 川浪 てい
 前田様


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